みかんの栄養と健康効果

みかんのがん予防の効果

いわゆる普通のみかん(温州ミカン)にはがん予防の効果があると研究者が発表しています。それも1日1~2コのみかんを食べるだけで効果があるそうです。


この研究発表は、1998年5月に農水省・果樹試験場、京都府立医科大学などの研究グループで発表したものです。一時期は販売時に「がん予防効果」をアピールするのぼりも登場しました。その効果ですが、温州みかんに含まれる「β・クリプトキサンチン」が発がん抑制に効果があるとされています。


クリプトキサンチンというのはカロチノイドの一種で、カロチノイドは黄色、紅色の植物色素であり、もともと果物や野菜に多く含まれているのです。そのひとつとなる「β・カロチン」は、ガン細胞の分裂や増殖を防ぐ効果があります。


ところが「β・クリプトキサンチン」はその効果がもっとすごいのです。実験では「β・カロチン」の5倍の効果があったそうです。低濃度でも効果が大きいので、実際の発がん抑制に効果が期待されることとなりました。


「クリプトキサンチン」の中でも「β型」が特に大きな効果を示すわけです。不思議なことに「β・クリプトキサンチン」は温州みかんに多いのです。他の柑橘類となる、オレンジ類、グレープフルーツ、レモンなどでは微量しか含まれていないのです。


カロチノイドは比較的安定した物質であり、「β・クリプトキサンチン」もジュースにしても有効成分は変わらないようです。